生薬の解説
ショウキョウ (生姜)
熱帯アジア原産の多年生草本であり,根茎を薬用とする.品種が多く,薬用には辛味性の強い小生姜(ショウショウガ)又は中生姜(チュウショウガ)が使われ,食用には甘味のある大生姜(オオショウガ)が主として使われる.食品として流通している谷中系,金時系は,小生姜に分類され,黄生姜系,近江系は,中生姜に分類される.「秋ナスは嫁に食わすな」という言い伝えがあるが,これは嫁が美味しい秋ナスを食べて体を冷やすのを気遣ったもので,焼きナスや漬物に生姜を添える食習慣は,体を温める生姜の作用を上手く利用した先人の知恵である.
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原植物
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生薬
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![]() 皮去 貴州省産 |
![]() 皮付 雲南省産 |
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もっと知りたい
生薬の品質を五感で判断する方法
- 周皮がよくむけており,色が灰白色~淡灰褐色のものが良く,萎びてなく膨らみがあり,香り,辛味が強いものが良い.
日本と中国でのショウキョウ(生姜),カンキョウ(乾姜)の呼称の区別.
日本 | 生姜:乾燥根茎(別名 乾生姜) |
乾姜:湯通し,または蒸した後に乾燥した根茎 | |
中国 | 生姜:新鮮根茎(ひねしょうが等) |
乾姜:乾燥根茎(日本の「生姜」に相当)茎 |
代表的な成分の構造式
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