生薬
- 基原
Ephedra sinica Stapf 草麻黄 (ソウマオウ,クサマオウ)
Ephedra intermedia Schrenk et C.A. Meyer 中麻黄 (チュウマオウ)
Ephedra equisetina Bunge 木賊麻黄 (モクゾクマオウ)
(マオウ科 Ephedraceae) の地上茎を乾燥したもの。
- 産地
中国 (内蒙古自治区、吉林省 等)
日本国内の市場品は Ephedra sinica 草麻黄を基原とするものが主体である。
- 生薬の性状
本品は細い円柱状~楕円柱状を呈し,径0.1~0.2cm,節間の長さ3~5cm,淡緑色~黄緑色である.外面に多数の平行する縦溝があり,節部には鱗片状の葉がある.葉は長さ0.2~0.4cm,淡褐色~褐色で,通例,対生し,その基部は合着して,筒状になっている.茎の横切面をルーペ視するとき,円形~楕円形で,周辺部は灰緑色~黄緑色を呈し,中心部は赤紫色の物質を充満するか又は中空である.節間部を折るとき,折面の周辺部は繊維性で,縦に裂けやすい.
本品は僅かににおいがあり,味は渋くて僅かに苦く,やや麻痺性である.
- 成分
主アルカロイド (-)-ephedrine、(+)-pseudoephedrine、ephedroxaneの他、副アルカロイドとして(-)-norephedrine、(-)-N-methylephedrine、(+)-N-methylpseudoephedrine、(+)-norpseudoephedrineなど。
そのほかフラボノイド、タンニンなど。
- 日局18規格値
総アルカロイド (エフェドリン及びプソイドエフェドリン) | 0.7%以上 |
純度試験 | (1) 木質茎 本植物の木質茎5.0%以上を含まない |
| (2) 異物 木質茎以外の異物1.0%以上を含まない |
乾燥減量 | 12.5%以下(6時間) |
灰分 | 11.0%以下 |
酸不溶性灰分 | 2.0%以下 |
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