生薬
- 基原
カラスビシャク Pinellia ternata Breitenbach (サトイモ科 Araceae) のコルク層を除いた塊茎を乾燥したもの.
- 産地
中国 (四川省、甘粛省、貴州省 等)
- 生薬の性状
本品はやや扁圧された球形~不整形を呈し,径0.7~2.5cm,高さ0.7~1.5cmである.外面は白色~灰白黄色で,上部には茎の跡がくぼみとなり,その周辺には根の跡がくぼんだ細点となっている.質は充実する.切面は白色,粉性である.
本品はほとんどにおいがなく,味は初めなく,やや粘液性で,後に強いえぐ味を残す.
本品の横切片を鏡検するとき,主としてでんぷん粒を充満した柔組織からなり,僅かにシュウ酸カルシウムの束針晶を含む粘液細胞が認められる.でんぷん粒は主として2~3個の複粒で,通例,径10~15μm,単粒は,通例,径3~7μmである.シュウ酸カルシウムの束針晶は長さ25~150μmである.
- 成分
アミノ酸類、脂肪酸類、β-β-sitoseteryl-D-glucoside、水溶性多糖類、 3,4-diglycosilic benzaldehyde、amylose、guanosine。
- 日局18規格値
純度試験 | (1) 重金属 10ppm以下 |
| (2) ヒ素 5ppm以下 |
| (3) Arisaema属植物及びその他の根茎 本品を鏡検するとき,皮部の外層に粘液道を認めない. |
乾燥減量 | 14.0%以下(6時間) |
灰分 | 3.5%以下 |
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