生薬の解説
オウゴン (黄芩)
一般にコガネバナの和名が用いられ,漢字で「黄金花」とするところから,黄金のような黄色の花が咲くように思われやすいが,実際は紫紅色の花である.享保年間に朝鮮半島より渡来,その後,奈良県や群馬県に広がった.コガネバナ(黄金花)の名は,根が黄色であることに基づいたものである.
原植物
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生薬
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栽培 中国産 |
野生 中国産 |
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もっと知りたい
呼び名堅くてうつろのない紡錘状のものを丸軸,条芩,枝芩,子芩と称し,尖芩は,条芩の先端の細かい部分のことをいう.老根で中がうつろとなったものを枯芩,平手及びその破片を片芩と称する.これらはオウゴンのみがき等調製時に出来るものである.
生薬の品質を五感で判断する方法
- 条芩は,野生品で色は黄褐色(いわゆる黄金色)で,大きいものは径4~5cmに達するものもある.また,生育年数が長いものには中心部の木部が腐朽(別名アンコ)し,空洞化したものが見られる.
- 尖芩はアンコがなく,色も良いとされる.
- 栽培品の色は黄色~黄緑色で野生品とは異なる.収穫は2~3年で行われ,アンコが少ない.
野生品のバイカリン含量は,おおよそ10~15%で,一般的に,栽培品は野生品より高い傾向がある.
代表的な成分の構造式