ホーム >> お問合せ >> 薬局・薬店で購入した漢方薬について

その他

1) 外国で買った(処方された)○○湯という漢方薬と同じ名前のものが日本にもありますが、中味は同じでしょうか。

外国と日本の漢方製剤では、名前が同じでも(似かよっていても)、用いる生薬の種類など異なる点がいろいろありますから、基本的には違うものとお考えになった方が良いでしょう。同様の漢方製剤をご希望の場合は、薬局・薬店でご相談下さい。

2) 以前薬局・薬店で購入した漢方薬と同じ会社の同じ漢方薬を購入し、今開封しました。色、味、香りなどが違うように思われるのですが、のんでもだいじょうぶでしょうか。

漢方薬の原料は、生薬と言い、天然の植物、鉱物、動物を原料として用いますので、色、味、香りなどに微妙な差異を生じることがあります。しかし、いずれも一定の品質以上のものを検査して用いています。また、漢方治療により体質が変化して味覚が変わり、違う味と感じることがあります。色に関しても、原料である生薬は天然物であるため、微妙に濃淡に差が出てしまう場合もありますが、その都度、品質の確認をしていますので、問題はありません。

3) 以前から薬局・薬店である漢方薬を買っていましたが、今回いつもの会社のものがなく、他の会社の同じ名前の漢方薬を買いました。以前と比べて味や香りが違うのですが、だいじょうぶでしょうか。

漢方薬を製造する会社によって、製法が少しずつ異なります。また天然物を原材料に使用していますので、味や香りに違いが出てくることがあります。一定規格以上の品質のものを作っていますので、ご安心下さい。

4) ヨクイニン(薏苡仁)エキス・ヨクイニン末と薏苡仁湯は同じものですか。

同じものではありません。
ヨクイニン(薏苡仁)は、イネ科植物のハトムギの種皮を除いた種子で、ヨクイニンエキスはヨクイニンを抽出したエキス、ヨクイニン末はヨクイニンを粉砕し末としたものです。
一般用(OTC)医薬品では、ヨクイニンエキス、ヨクイニン末ともに「いぼ、皮膚のあれ」に服用されています。
(医療用医薬品のヨクイニンエキスは、疣贅(いぼ)に処方されています。医療用医薬品のヨクイニン末は、調剤用として漢方処方の調剤に用いられます。)
薏苡仁湯(ヨクイニントウ)は、ヨクイニンのほかにマオウ、トウキなど7種類の生薬を含む漢方処方で、関節痛、筋肉痛などの効能・効果はありますが、疣贅(いぼ)の効能・効果はありません。

5) 漢方薬を服薬しているスポーツ選手です。漢方薬は使用しても問題ありませんか。ドーピングにあたりますか。

禁止物質を含有することがはっきりしている漢方薬があります。また、それら以外の漢方薬でも、全ての含有物質が明らかになっているわけではないため、禁止物質を含まないと断定することが困難です。
詳しくはスポーツファーマシストまたは所属競技団体の医事委員会にご相談ください。